ESG経営とは?企業のメリットや取り組み事例をご紹介

2022/4/11

持続可能な社会の構築が世界全体の共通の目標となっている今、ESG(環境・社会・企業統治)の観点で企業を評価して投資判断を行う「ESG投資」が注目を集めています。

>ESG投資とは?注目の背景やCSRやSDGsとの違いを解説

上記の記事ではESG投資の概要を説明しました。

ESG投資の存在感が増しているなか、企業の側からもESGに取り組む動きが出始めています。
こうした企業の取り組みは「ESG経営」と呼ばれ、
本記事では、ESG経営の企業メリットや、企業の取り組み事例を紹介します。

ESG投資額の増加傾向

ESG投資は、地球温暖化対策などの地球環境改善、人権問題の解決、企業運営の透明性など人類がより良く暮らすための投資として注目されています。

GSIA(世界持続可能投資連合 )が発表した統計報告書であるGSIR(Global Sustainable Investment Review)では、各国のESG投資額の推移を表したデータが掲載されています。

以下がESG投資額の推移を表したグラフです。

世界のESG投資額

参照:GSIR http://www.gsi-alliance.org/wp-content/uploads/2021/08/GSIR-20201.pdf

アメリカでは右肩上がりでESG投資額が上昇しており、日本でも投資額が増加しています。
長期の資産形成に向いていることから、今後もESG投資額は世界的に増えていくと予想されています。

ESG経営とは

このようにESG投資の存在感が増していくなか、ESGに取り組む企業は増えており、このような経営は「ESG経営」と呼ばれます。

ESG経営とは、E(環境)・S(社会)・G(企業統治)の各領域を考慮して事業運営を行うことです。
単に「投資家が注目しているから」という理由で表面的な取り組みを行うのでは不十分で、中長期的なリスクを考慮してESGの各領域に取り組むことが、事業の継続性やステークホルダーとの関係維持につながるとされています。

参考:経済産業省「価値協創のための統合的開⽰・対話ガイダンス- ESG・⾮財務情報と無形資産投資 -」
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/kigyoukaikei/Guidance.pdf

ESG経営に取り組む企業側のメリット

では、企業がESG経営に取り組むことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリット4点を解説します。

メリット1:ステークホルダーからのイメージ向上につながる

企業がESG経営に取り組むと、ステークホルダーに対し、環境問題の改善、労働者のサポート、企業の管理体制の整備などに対する意識が高いという印象を与えることができます。

ひと昔前は、短期的に利益を多く出す企業ばかりが注目されていましたが、現代では社会への貢献度も投資の判断基準として見られるようになりました。

社会により良い影響を与えようとする姿勢が、将来的に多くの出資者を集めるためのカギとなります。

メリット2:資金調達がしやすくなる

ESG経営に取り組むことで企業価値の向上を図ることができます。

企業の価値が上がればブランド力が向上し、出資したい投資家が増えることから資金調達のハードルも下がります。

メリット3:将来的な利益増加も期待できる

ESG経営に取り組むことで、新たな顧客獲得や取引先開拓につながり、思いがけないチャンスを掘り起こせる可能性があります。

新たな顧客獲得や事業進出は、将来的なキャッシュフローの増強につなげられるため、企業としての利益増加も期待できます。

メリット4:従業員の労働意識の向上や労働環境の改善につながる

ESGの要素のひとつ、「企業統治(ガバナンス)」には、多様性の促進、労働安全衛生の向上、人材育成等が含まれます。企業がこれらの改善に取り組むことは、投資家からの評価が上がるだけではなく、社内の労働環境の改善にもつながります。

また、「環境」「社会」も含めたESG経営による社会からの企業評価の向上によって、従業員が誇りを持って働くことができるようにもなります。

以上、企業がESG経営に取り組むメリット4点をご紹介しました。
環境や人権など多くの問題が浮き彫りになっている現代社会において、ESG経営に取り組む企業は今後も注目されやすくなるでしょう。

ESG経営への企業の取り組み事例

日本でも、社会的責任を果たし、企業価値を向上させるべく、ESG経営に積極的に取り組む企業が増えています。では、先進企業の事例を紹介していきます。

キヤノン株式会社

キヤノン株式会社は、1988年に企業理念として「共生」を掲げ、顧客や取引先をはじめ、国・地域・自然・環境に対してもよい関係をつくり、社会的責任をまっとうすることを宣言しています。

環境への取り組みとして、地球温暖化対策・リサイクル・有害物質排除・生物多様性保全が行われ、事業所や製品単位で様々な工夫が行われているほか、鳥をテーマにした生物多様性活動「キヤノンバードブランチプロジェクト」のような特徴的な施策も実施されています。

社会課題への取り組みとしては、「新たな価値創造、社会課題の解決」や「人と社会への配慮」というマテリアリティ(重要課題)を設定し、ステークホルダーのアンケート等をもとに、社会からの要請・期待に応える事業活動を行うとしています。そのほか、青少年の創造性と表現力の育成を目的とした「Young People Programme(YPP)」を国際的に展開するなど、様々な角度から社会貢献活動を推進しています。

ガバナンスについては、「経営における透明性の向上と経営監視機能の強化」を基本的な考え方と位置づけ、健全なガバナンス体制を維持するための手続き、トレーニング、スキル・マトリックス等の策定をしています。

参考:キヤノンHP「ESGの取り組みhttps://global.canon/ja/ir/esg.html

またキヤノン株式会社は、環境関連情報の開示を推進する国際NPO「CDP」より、「気候変動」の分野で2016年・2020年の2回、「水セキュリティ」では2020年の1回、最高評価の「Aリスト」に選定されています。 豊かな生活と地球環境の両立を目指す環境ビジョンに基づく同社の取り組みは、高い世界的評価を得ています。

※CDP:国際環境非営利団体。投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営。

CDPの詳細についてはこちら

丸井グループ

丸井グループは、2016年に環境・社会・ガバナンスへの取り組みを強化するべく「ESG推進部」を設置しました。

丸井グループが掲げる「ビジョン2050」では、「私らしさを求めながらもつながりを重視する」「世界中の中間・低所得層に応えるグローバルな巨大新市場が出現する」「地球環境と共存するビジネスが主流になる」の3つの視点で2050年の世界を考えています。

具体的には、再生可能エネルギー導入による温室効果ガスの削減、梱包材の見直しによる環境負荷の軽減といった実店舗における取り組みや、原材料の調達からお客さま購入後の廃棄に至るバリューチェーン全体での環境負荷の見える化など、幅広く細やかな施策を行っています。

そのほか、災害発生時の募金や長期にわたる継続的なボランティア活動、1食につき20円を発展途上国に寄付する「Table For Two(TFT)」に賛同し社員レストランにTFTメニューを導入するなど、社会貢献活動にも力を入れています。

参考:丸井グループHP「サステナビリティ」https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/

三菱ケミカルホールディングス

三菱ケミカルホールディングスでは、サステナビリティ活動として「環境との共生」「社会との関わり」「ガバナンス」などに取り組んでいます。

「環境との共生」では、温室効果ガス排出削減・資源管理・水マネジメントなどを進め、地球環境保護のための取り組みを進めています。

「社会との関わり」では、顧客満足の向上や労働者の活躍支援、人権の尊重など、人々が生きやすい社会作りを推進しています。

「ガバナンス」では、リスク管理や法令遵守など、企業統制の強化を図っています。

三菱ケミカルホールディングスは、2050年からバックキャストすることで2030年のあるべき企業像を明確化し、それを実現するための中長期経営基本戦略として、「KAITEKI Vision 30」を策定しています。

参考:三菱ケミカルホールディングスHP「サステナビリティ」https://www.mitsubishichem-hd.co.jp/sustainability/

ESGへの取り組みのひとつ。環境配慮型エネルギー導入

本記事では、ESG経営が注目されている背景や企業の取り組み例などを紹介しました。

今後もESG経営の考え方はさらに加速すると予想されるため、企業が持続的に事業を発展させていくためにはESGへの取り組みがますます重要になっていきます。

株式会社エナリスでは、お客さまのESGへの取り組みをエネルギーの側面からサポートするため、環境に配慮した電力を積極的にご提案しています。

ESGに含まれるテーマはどれも重要ですが、温暖化ガスの排出削減・脱炭素化は喫緊の課題であると言われています。
ESG経営への取り組みを検討している企業の皆さまは、環境配慮型エネルギーの導入をぜひエナリスにご相談ください。

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